唐木俊介のブログ

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ダニエル君とおじさん

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渋谷駅前、23時くらいだろうか、スタバでパタパタとキーボードを叩いて、資料を作ったり、文章を書いたりしていた。7割方が外国人。ここはどこだ?と言いたくなるインターナショナルなカオスの中、僕はかなり集中していたけれど、僕の隣に座っていた金髪の青年も僕と同じくらい、長時間そこに座って携帯を弄っていた。僕はコーヒーのお替わりを買いに行って、キリの良いところで小休止。

 

青年の名はダニエル君。27歳、FROM スウェーデン。大学を卒業して4年働き、これからまた大学に行くのだという、その前の3週間のバケーションで日本に旅行に来たそうだ。携帯を弄って何をしているのか聞いてみると「フライトを逃して、スウェーデンへの帰国を9日間延期した」とな。で、宿を探していると。ゲストハウスが一杯で、AirBnBのアプリをダウンロードして、ホストを探しているところだった。民泊、どんどん広まっているのだなあと実感。ただ時間は23時、さすがに今日は無理だよと伝え、マンガ喫茶を紹介した。

 

「ところで日本人は皆おとなしいと思わないかい。日本に来て話しかけられたのは初めてかもしれないよ。 WHERE ARE YOU FROM?」と聞かれた。やかましいわ。純日本人じゃいワシは。そんなに発音もよくねえだろ・・・。ブツブツ。。。

「 I'M JAPANESE, FROM HIROSHIMA:) 」

「OH...」

いやいや「OH」じゃねえよ。

 

その後少し盛り上がってあれやこれやと話していると、一人のおじさんが僕らの会話にジョイン。60歳くらいだろうか、完全に日本人だと思っていたが、パーフェクトな英語。「日本は安全なように見えて危険だ。誰かが倒れていても誰も率先して助けない。誰かが動かないと自分は動かない、そんな奴ばかりだこの国は」かいつまんで言うとそんな具合に彼は日本のことを説明した。いきなり会話に入ってきて、国民性について結構ハードな切り口、やれやれと思った。ダニエルも当惑している。それまで僕と「日本は本当にいいところだ。次は京都と奈良に行きたいと思ってるんだ」みたいなことを話していたんだから。少し反論するとおじさんはプイッとして持っていたノートパソコンを畳み、どこかへ行ってしまった。おじさんは最後に名を名乗り(日本人だった)、その名をインターネットで検索すると英字検索でのみ数件ヒット。詩人であり作家でありジャーナリストのようだった。なるほど結構な鋭角トークだったなと納得した次第。

 

その後ダニエルとSNSのアカウントを交換して僕もホテルに帰った。冗談半分でリクエストされ、ツイッターでダニエルの宿も募集しておいた。
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帰りの電車に揺られているとダニエルからLINE。ダニエルもまたおじさんについて調べていた。彼の調べでもやはり少し尖ったおじさんだったようだ。それにしても、「ググる」って英語で「google」なんだな。「googled」・・・なるほど。

 

 

いきなり知り合い、いきなり論じ、いきなり帰った。そんな感じ。

でも楽しい30分だった。ダニエル君、いい旅を!!

 

旅か、いいなあ・・・。

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