8/1(金)
朝から広島市内へ。最高気温38℃。暑すぎたのか。新幹線の鼻が溶けていた。
7月分の日記に届いたメッセージに返信。ありがとうございます。
8/2(土)
鳴門・淡路島旅行。朝、大塚国際美術館へ。世界中の名画が陶板で原寸大に再現されている。近現代のゾーンに私の作品が見当たらなかったが、何かあったのだろうか。ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」を見た奥さんが「絵が上手!」と驚いていた。横にいた知らないオジサンが、それを聞いて驚いていた。私は驚かない。
リゴーの「ルイ14世の肖像画」のタイトル名の左に、小さく(吉田)と書きたかったが、やめておいた。
8/3(日)
鳴門・淡路島旅行2日目。Google mapで最初の目的地をセットして車を発進。最初の交差点の手前でアナウンスを聞き漏らし、家族に聞くと長女が「適当に進みますって言ってたよ」と言う。たぶん「北東に進みます」だろうと見当をつけて交差点を渡った。
8/4(月)
トラックの荷台に「日本フルハーフ」と書かれている。どっちなのか。
8/5(火)
街角のクリエイティブに新しいコンテンツ「街角ダイアリー」ができている。メンバー5人のリレー形式。めちゃくちゃ面白い。遡ると最初の方の記事に自分の名前が出ていた。すかさず長女に「これ、たぶんパパのことだ!」と見せると、小さく微笑んで「よかったね」と言う。どちらが親なのだろうか。
昨年書いた小説「ろくなもん」について問い合わせがあったので、再掲。
8/6(水)
特別な日である。「ろくなもん」を書いて、その思いはより強くなった。書くことによる内面の変化は、読むことによるそれよりも大きい。
祖父は今日も座椅子に身をもたせかけ、のんびりとテレビを見ていたであろう。その左足の甲には、いつも湿布が貼られている。風呂上がりに湿布を貼り替えるのが祖父の日課である。あの日、舟入の路上で釘を踏み抜いた痛みは、80年経った現在も祖父を苦しめている。何年前だったか、今も痛むのかと聞くと「ようわからん」と答えた。傷跡もとうに消えた左足の甲に、それでも祖父は湿布を貼る。
8/7(木)
TBSモニタリングで【外出先から奥さんに電話して「俺のことどう思う?」と聞いて「愛してる」と返ってきたら温泉旅行プレゼント】という企画をやっていた。ちょうど奥さんが外出していたので、娘たちに「パパもママに電」まで言ったところで
長女「やめといたら?」
次女「逆に心配されるよ」
雲間に、月が満ちている。
8/8(金)
街角ダイアリーが毎日面白い。今日は加納穂乃果さんの日。読んだあと、何を読んだか分からない。
音姫に関して言えば、私は流通開始当初から、あの鳥の囀りや川のせせらぎのような音に異を唱えている。なぜあんな生ぬるい音を流すのか。TOTO社は選ぶことから逃げているのではないか。本気で議論すれば蝶野正洋の入場曲以外が選ばれることはないであろう。
8/9(土)
サーフィンを始めた頃に聴いていたNasのLife is a bitchのリミックスを探しているが、どこを探しても見つからない。友人が作ってくれたMIX-CDに入っていたものだ。Life is a bitchはとにかくリミックスされまくっていて、世界三大カバーと言っても過言ではない。ちなみに残る2曲はキリンジのエイリアンズと中島みゆきの糸である。
Life is a bitchをYoutubeで検索すると数え切れないほどの動画が出てくるが、そのどれを聴いても違う。鍵となるサンプリング曲の名前が分かれば辿り着きそうだが、どうしても分からない。ChatGPTを経てGoogleで鼻歌検索ができると知り、マイクのボタンを押して「タタン♩タタン♩」とサンプリング曲のイントロを口ずさむとパッと画面が切り替わり「タルト専門店 タタン西尾店」「タン・シャリ・焼肉 たんたたん 戸田五差路店」などが表示された。まず歌を練習するところから始める。
8/10(日)
近所に「ハート」というスーパーがあるのだが、今日“8月10日”は「ハートの日」ということで、年に一度の大安売り。開店前に近くを通ったらモスクワのプーシキン広場にマクドナルドのソ連1号店がオープンした時くらいの行列ができていた。
夜、イチロー氏の銅像が建てられるというニュースを見た。氏と私は、誕生日が同じである。今のところ当局から連絡は来ていないが、私も念のため型だけは取っておくことにした。Google検索で「銅像 DIY」と入力したのは私が世界初ではないか。
8/11(月)
台風11号は20度線を西進。前線は本州に横たわるように停滞し、南ウネリをブロックしている。しかし、明日あたり前線が北に移動してウネリが届き、コンディションが上向きそうだ。というわけで、真夜中の四国山脈を南下している。片道250キロのロングドライブである。家を出てどれくらい経っただろうか。休憩のため、越知という山奥の小さな町に車を停めている。これはあまり知られていないが、遠出の特徴として「目的地が遠い」というのがある。家から目的地までの距離が長いため、移動してもなかなか着かないのである。
8/12(火)
予想的中で南ウネリがヒット。南向きのポイントはオーバーサイズで波にまとまりがなかったので、土佐清水まで南下。大岐の浜。最果ての楽園のようなロケーション。淡いエメラルドグリーンのビーチで、日没までひたすら波に乗った。
中村まで戻ってスーパーで半額になったパック寿司と赤飯を購入。今日は車中食からの車中泊である。インスタを見ると同級生が某リゾート地から高級ホテルのディナー画像を投稿している。私は狭い車内で寿司のパックを開け、エビの尻尾を摘み取り、その指を嗅いだりしている。
8/13(水)
夜明けからいつものポイントでサーフ。夜は福山駅前で会食の予定があるので、朝イチだけ入って帰ろうと思っていたが、波が良すぎた。休憩を挟みながら結局5時間サーフ。高速道路を爆走して帰ってきた。早く帰って昼寝をしてから会食へ行くつもりだったが、その時間がない。真っ赤な顔に血走った目で、いざ夜の街へ。
8/14(木)
お盆恒例で友人Kの家へ。線香をあげ、おっちゃんおばちゃんと近況を話した。そして毎年のことながら3人で写真を撮り、共通の友人であるKK君にLINEで送った。Kの仏壇の脇には、いつもKK君の画集が置かれている。
家に帰ると歌番組で鈴木雅之のVTRが流れていた。それを見た次女が「この人ってパイナッポーアッポーペンの人?」と聞いてきた。違う、そうじゃない。
8/15(金)
朝からメガドンキへ。全てが安い。ドンキホーテ側は、値段が安ければそれでいいと思っているのかもしれない。しかし私に言わせれば、値段が安ければそれでいい。
Netflixで「サンセット・サンライズ」を観た。
8/16(土)
盆の9連休が、今日と明日の2日で終わってしまう。理不尽である。まったく、慈悲というものがない。
8/17(日)
今日で連休が終わる。悲しい。最終日にこんなに悲しくなるくらいなら、最初から連休なんか要る。
8/18(月)
カウントダウンTVで西野カナが何曲も続けて歌っている。それに合わせて、うちの奥さんもリビングで歌っている。ウナコーワのボトルをマイク代わりに握って「ず〜っと前か〜ら〜♩」と、熱唱である。その向こうで次女が足の爪を切っている。一曲歌い終わると、奥さんは小さく「ざっす」と言う。私は「うぇい」と返す。生活とは、こういうことである。
8/19(火)
Youtube鼎談「僕たちはずっと阿呆のままいたい」を観た。毎回毎回、なんでこんなに面白く、あたたかいのか。今回、上田豪さんは欠席。その点は終始さみしかった。しかし、いないと思うことは、そこにいるということ。ここで上田さんならどう答えるだろうか、などと思いながら拝聴。さて、この番組は今回で19回目だという。回を重ねるたびに、やさしさが厚みを増している。誰かを想い、寄り添う姿は美しい。次回も楽しみである。
8/20(水)
プリンタのトナーが届いて納品書を見ると、品名欄に「トナー/YMCK」と書かれていた。そこはCMYKじゃないのかと違和感を覚えたが、若いうちはやりたいこと何でもできるような気もする。
8/21(木)
メルカリの商品紹介に「ずっと大切に使っていただける方にお譲りします」と書かれていた。なお、品物はブーメランではない。
8/22(金)
地元の不審者情報が届いた。見ると「(広島)福山市東川口町4丁目で全裸」というタイトルで、本文には「福山市東川口町4丁目の路上で男性による全裸が発生しました」とある。
・大雨による水害が発生しました
・プラズマ粒子衝突によるオーロラが発生しました
・男性による全裸が発生しました
自然現象みたいに言うてきた。
8/23(土)
波が無いのでジムで発散。今日は終始左腰が痛かった。思えば40代に入ってから常にどこかしら不調である。不調の原因は肉体と精神の弱さであると考えて鍛えているが、それが原因で不調に陥っている可能性がある。アホなのかもしれない。
ある人のエッセイに「私は病名のつくようなわずらいをしたことがない。ところが、四十代は病人のようだった」と書かれている。身体が衰えて不調だったと。四十代は男の関所、もう隠居してもおかしくない世代であると。なるほどそうかもしれない。私ももう少し自分を労って、仕事も遊びもほどほどにするべきか、と読み進めると「滑稽なことに、当節はその年齢からいそがしくなる」と語調が変わり「私の四十代の場合は自分で勝手に課した義務として『坂の上の雲』という題の作品について、調べたり書いたりして、じつに消耗していた」とある。ちょっと何言ってるかわからない。
8/24(日)
ゴン!ゴン!・・・1階から何かを打つような音が聞こえた。降りてみると、長女がリビングのテーブルで何やら作業している。聞くと、クッキーを作っていると。
「切り刻んだ飴を生地に混ぜて、一緒に焼くの!」と、目を輝かせる長女の手には包丁が握られている。昨日私がキンキンに研いだばかりのペティナイフである。そ、そうか、飴を。
ゴン!ゴン!・・・片手で刃先を押さえ、勢いよく持ち手を叩きつけて飴を刻む娘。
「すっごく硬いんだよ!ふんっ」
ゴン!ゴン!私が4種類の砥石を使って研いだ刃を。都度ルーペで研面を確認しながら付けた刃を。久しぶりに8000番まで使って仕上げた刃を。力の限りに。ゴン!ゴン!
8/25(月)
書店の平台に「世界の一流は休日に何をしているのか」という本が積まれていた。読む必要なし。サーフィンに決まっている。
8/26(火)
久々のウチヤマダフーヅ朝礼。結果が正当に評価されている。やはりすごい会社である。公私混同のくだりはノートにメモした。大事なことは全て書き留めるようにしている。
夜、Sさんからメッセージが届いた。曰く、日本三大書記は「古事記」「日本書紀」「唐記」であると。気持ちはわかる。しかしである。あの本居宣長がどうしても注釈できなかったこの日記を、誰が後世に伝えることができよう。古事記伝は全44巻と言われているが、この日記の注釈書となると、そんなものでは済まないであろう。ちなみに改造社から出ている直木三十五全集は全21巻である。そこは35巻じゃないのか。
さて、Sさんには「わかり哲也」と「わかりますぞえ要一」の画像を返信しておいた。同じフォルダには他に「ハイパーわかり哲也」や「わかりカーネルサンダース」の画像がある。
8/27(水)
中国新聞ニュースのメルマガに「旧そごう新館にスーパーのロピア開業へ」とある。小ライス大盛りみたいな言い方。
8/28(木)
M老師の慰労品について話し合う。プレゼントはあげる方がうれしい。
8/29(金)
街角のクリエイティブに田所敦嗣さんのエッセイが載っている。しかも連載。そして既に第二回。初回と合わせて拝読。めちゃくちゃ面白い。途中吹き出しつつ、読後にあたたかい気持ちに包まれる。また新たな楽しみが増えた。
8/30(土)
2時に起きた。波高は1メートルを切るが周期は9secを超える予報。一か八かで鳥取へ。BeforeDawnをリアルタイムで聴きながら車を走らせた。ゆでたまごの嶋田隆司さんがゲスト。燃え殻さんのテンションが過去一番高かったような気がする。
一か八かの波乗行。結果は八。小波で仲間と2ラウンド。「小さいね」「外しちゃったね」と言いながら、小波で遊ぶ。それもまた良し。
8/31(日)
洗車、精米、図書館、見舞い。トイレ掃除に風呂掃除。実に忙しい日曜日であった。
radikoで「兵藤大輝のほわ〜っとエエ感じ」を聴いていたら、夏休みの自由研究に関する投稿が紹介されていた。とある小学生が、毎日お母さんがオナラをした回数を記録して、絵日記ならぬ屁日記として提出したというもの。これが学校で話題になり学年新聞に掲載。最終的にお母さんに知れ渡って大目玉を喰らったという話。大感服。
8月が終わった。
